FC2ブログ
2009/07/16

一歩先行く商品作りを ―― ユニクロ 勝部さん、桃屋 小出社長

「tokuriki.com」でのユニクロの勝部さんのお話のポイントに大変興味を抱いた。

 

個人的に印象的だったのが、勝部さんが「クライアント側が変えなきゃいけない」とか「自分たちでやる」という主旨の発言を繰り返しされていたこと。

なんでもユニクロでは自社の中で、宣伝やCM制作、広報やウェブなどのチームを統合して1つのチームにしてしまったそうで、クリエイティブの制作も自社で低コストで実現する仕組みを構築してしまったんだとか。

<中略>
当日勝部さんが「製品やサービスのファクトは何か」が最も重要という発言をされていましたが、結局製品やサービスのファクトを一番よく知っているのは、何と言ってもその企業の担当者自身。
 いくら優秀な広告代理店やPR代理店の担当者でも、そう簡単に製品の知識で企業の担当者に勝つことはできませんし、24時間365日自社の製品のことだけを考えていられるのも、企業の担当者だけです。
勝部さんは「自分たちの頭で考える」「自分たちで作る」というのを強調されていましたが、実際に自分たちでクリエイティブまで作ってしまうかは別として、まずそのスタンスを持っているというのは非常に重要な気がします。
 勝部さんの言葉を借りると「代理店に丸投げしない」「作るプロセスの中で代理店とボーダーレスに取り組む」という感じでしょうか。



ご指摘の通り、「製品やサービスのファクトは何か」ということに対して一番良く判っていて、新しい考えを出していける立場にあるのは当事者である社員だということは間違いない。

広告に関して、昔対談させていただいた桃屋の小出社長のことを思い出した。「江戸むらさき」や「いか塩辛」「花らっきょう」等で有名な桃屋の四コマ漫画の宣伝も、当時TVの画面で大変に人々を喜ばせた。

その宣伝を担当しているのは、年間予算の決まった宣伝部の人達ではなく、当時の人気お笑いタレントの三木のり平さんと小出社長と読売広告の三者で制作したのだ。しかも、年間予算を決めないで、必要に応じて社長特別費からその費用を捻出したのである。

ついでに話すと、この桃屋の小出社長が作った言葉が「ノミュニケーション」だ。今から30~40年前のことだが、小出社長は「人は皆、ある時すばらしいアイデアやヒントをひらめいたり思いついたりする。しかし、殆んどの人が、その価値がつかめなかったり、すぐ忘れてしまったりする」と考えた。社員に「いつでもアイデアが浮かんだら、昼間は社長室へ、夜は自宅にワインバーを造っておくから、いつでも来てくれ。アイデアを話そう。ノミュニケーションをしながら―― 」と語った。

やはりその成果は実に大きく、当時の製造会社の平均的売り上げは、社員数一人頭に対して3000万円ほどであったが、当時の桃屋は社員290名位で、売り上げが何と340億円もあった。一人頭1億円以上ということになる。生産ラインまで含めて、社員のアイデアを活用し、すぐに実行した結果だった。

ユニクロの勝部さんも「自分たちの頭で考える」という言葉を強調されている。私は多くの企業を見ていて思っているのは、「お客様は神様だ!」という言葉に囚われて、自分たちがプロであることを忘れ、「お客様の声を集めること」に一生懸命になり過ぎるということである。お客様よりも一歩先に行くアイデアで製品を作り、市場に出した時、お客様が「アッ!」と声を発し、「こんなものがあったんだ!!」という感動を与えるケースが少なくなっているのではないかと思うようになっていた。

何よりも大切な事は、もう少し自信を持つべく勉強し、自分がその仕事のプロであるとの自覚を強く持ち、お客様が感動する新しい製品を自らのアイデアで出すといった気構えを持つことである。勝部さんの話から、ユニクロではそういう人材を育て活用している様子が見える。
     2014-01-14_215955.jpg
スポンサーサイト



未来予測 | Comments(0) | Trackback(0)
 | HOME |