2010/10/26

第一楽章 私の音楽原論  アレグロ

(1-4) 音って何だろう
 ― 音は動詞を生み出す ―

 それでは次に音そのものについてお話をしたいと思います。

 何で、「日」の上に「立」という文字を乗せると、「音」になるのでしょうか。そういう疑問を抱いたことはないでしょうか。厳密な成り立ちに関しての説明は専門書に譲ることにしますが、わたしは次のように考えることにしています。 

 昔の世の中は今のように文明化されていませんでした。まさに夜の闇は、夜のトバリ(静寂と暗闇)と表現される状況でした。一部のフクロウのような夜行性の動物は別として、この地上の殆どのものは寝静まるのです。ところが太陽(日)が立ち昇ると共に、全てのものは活動を始め、それが地球上の空気を振動させ始め、音として聴こえ始めるのです。

 まさに、その振動は、「日」が昇ることによって、諸々のエネルギーを「立」ち昇らせて、この世の諸々が動き出すのです。その動きが作り出す振動を「音(オト)」と呼び始めたと、解釈出来るのではないでしょうか。この言葉の起源の正確な理解は別として、こう解釈すると「音(オト)」の意味がより興味深くなるのです。

 さて、その音ですが、一般に音エネルギーと言われます。何故でしょうか。例えば一人の人が「アーッ」と叫んだとしましょう、すると空気中の分子は、その人の発音、即ち、口の中の形によって生み出される振動に応じて、発振され、ある距離まで届きます。その届く範囲で、もう一人の人がその場に居ると、その人の鼓膜は空気の動き(空気中の分子の運動の仕方)に応じて振動し、それが大脳の聴覚野に入って音として認識されるのです。

 その空気の振動は、振幅(音の強さ)と、周期(音の高さ)と、波形(音色)を持ち、それに応じていろいろと分類されるのです。音は、何らかの媒体(一般的には空気)で構成された空間の中で物質が動くと、媒体がそれに合わせて動き、音として伝幡することになります。物質とその動き方によって、媒体の動き方、即ち音が変わるのです。従って物の動きを表す品詞としての動詞と音とは密接不可分なのです。

 ちょっとその例を少し挙げて見ましょう。
  擦する・・・キュー   (弦楽器)
  叩く ・・・ドンドン    (打楽器・鍵盤楽器)
  吹く ・・・ヒュー     (吹奏楽器)
  走る ・・・ビューン  
  飛ぶ ・・・ゴー
  落ちる・・・ドーン

 こうした物の動き(動詞で表現出来る)によって〝音〟が作られるのですが、その中から人間にとって好ましい音を選び出し、組み合わせ、形式の中に閉じ込める事によって、音楽が出来上がるのです。

 それでは、人類、あるいは個体としてのひとりの人間は、どのように音を発達させていったのでしょうか。あるいはいるのでしょうか。そこにも、まさに宇宙(コスモス)という〝調和の世界〟が深く関わっているのです。宇宙の原理から見て、その秩序通りに音も発展させられていくのです。何ともその論理性、法則性の貫徹は見事なものです。

次はその素晴しさをお話ししたいと思います。
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